シニアペットと暮らして

ウェンディに金メダル!

Wendyちゃん・16歳
公募

著者/今井 美央子

0歳 初めてのトリミング

性格が穏やかで、フレンドリーなウェンディは誰からも愛されドッグ。
その分、ウェンディが周りに与える愛情も立派で、16歳になる今もたくさんの人達に愛と勇気を与えています。

7歳 老人ホームでのボランティア8年目、ベテランの風格です(笑)。施設にいたサンタのお人形と撮影した一枚。

仔犬の時から始めた老人ホームへの訪問ボランティアでは常に人気者で、入居者の方々が一生懸命ウェンディの名前を呼んでくれます。その声に応えて一人一人の膝に飛び乗り、愛を振りまくウェンディ。
普段は笑顔を見せないという方が、犬に舐められて笑顔を取り戻したり、アルツハイマーの方が、犬と触れ合うことによって昔の記憶を取り戻し、自分が昔飼っていた犬の事を繰り返し話してくれたり、犬の持つ不思議な力を近くで感じていました。
ウェンディ自身もこのお仕事が大好きで、ホームに入ると一目散に皆さんの元へ駆け寄り、最後には帰りたくないと足を踏ん張り、皆さんに笑顔を届けていました。
また、市のイベントでは「犬の触り方教室」のボランティアに参加し、たくさんの子供達とふれ合いの時間を過ごす事もありました。
病気で倒れるまでの13年間、ウェンディは本当にたくさんの人達に笑顔と幸せをお届けしてきたと思います、

11歳:イベントでお仕事

ウェンディの身体に異常が現れたのは3年前13歳の春、血小板減少症でした。
絶対安静の状態で、大好きだったお仕事も引退。
ここからは、壮絶な病気との闘いの日々が続きます。
大量のお薬に点滴の毎日でしたが、数ヶ月後、奇跡的に回復。

しかし、喜んでいたのもつかの間・・・
翌年14歳の夏、脳梗塞のような症状を起こし寝たきりに・・・
新しく家族に迎えた子猫のレオンと妹犬のアービーがいつも寄り添っていました。
ボール遊びやお散歩が大好きだったウェンディがもう一度歩けるようにと、必死でマッサージを続ける事1ヶ月・・・。
次第にウェンディの足が動くようになり、再び歩けるようになったのです。2回目の奇跡です!

そして再び2度目の脳梗塞・・・
このときは復活が早く、同じようにマッサージを続けていたら、2週間で歩けるようになりました。3回目の奇跡です!
しかし、他にも身体に問題が・・・。白内障で視力が低下しているものの、免疫疾患を患うウェンディの身体にはリスクが大きくて手術はできず、だんだんと目が見えなくなり、耳も聞こえず、歩くスピードもだいぶ遅くなりました。
それでも、壁にぶつかりながらも前に進むウェンディ!全然めげません!!

以前のようなハツラツさはありませんが、愛しさは倍増です!!
どうかこのまま、穏やかに楽しく老犬生活を送っていってほしいと願っていた矢先、再びウェンディに試練が訪れました・・・。

15歳:下半身が不自由になった頃、妹犬と弟猫がいつも寄り添っていてくれました。

15歳の春、3回目の脳梗塞です。
今回は症状が酷く、16歳の誕生日を迎えるのは難しいのではないかと絶望を感じた時もありました。最初の2週間は身体が麻痺したように動かず泣き叫び、排泄も介助がないと出来ないため深夜も主人と交代でほぼ寝ずの看病という日々が続きました。コロナ禍で在宅ワークということもあり、できた介護生活です。
心が折れそうになった時もありましたが、生きることを決して諦めないウェンディ!
私達も弱気になっていられませんでした。
マッサージを続けているうちに前足が動くようになり、補助ハーネスを使い前足だけで歩けるようになったのです。

そして今年の7月2日、無事16歳の誕生日を迎えることができました。仲間にお祝いしてもらい、最高のお誕生日を過ごしました。

16歳の誕生日会

それからは、どうやったらウェンディが快適に過ごせるか試行錯誤、歩行器を作ってみたり色んな事を試しました。すると、私達の想いが伝わったのか、ウェンディの頑張りと回復が目に見えて現れました。
自分で身体を起こせるようになる。→立つことができるようになる。→足を引きずって前進できるようになる→歩けるようになる。→自分でトイレができるようになる。
ここまで3ヶ月弱かかりましたが、見事に復活!!
不死鳥のごとく蘇りました。4回目の奇跡です!

どんな困難にも立ち向かい、1日1日を力一杯生きるウェンディの姿に毎日勇気と力をもらっています。その姿は多くの人々に愛と勇気を与えている。なんだかすごい犬です!
これからも奇跡を起こし続けて長生きしてくれるはず!

オリンピックに燃えた夏、ウェンディに金メダルです!!