シニアペットと暮らして

ラッキーと私の14年間

ラッキーちゃん・14歳
公募

著者/ラッキー姫ちゃん

私が6歳の頃、子猫で野良猫だったラッキーを保護しました。
動物好きだった私はしゃがんで5匹ほどいる子猫たちに近づいた時、ラッキーだけが近寄ってきてくれて私のほっぺに手を伸ばしポンっと触ってくれたことが印象に残っています。すぐにこの子を飼いたい!と思い、お母さんにお願いをして一緒に連れて帰りました。

狙った獲物は逃さない!まだまだ元気に捕獲します!

ラッキーと名付けたのは私の当時の流行語だったからです。(笑)
私は一緒に暮らせる事が嬉しくて保育園から帰るといつも遊んでいました。
しかし私が一方的に抱っこをしたり、構うだけで、ラッキーは猫パンチをしてきたり、シャーッと威嚇したりしていたのであまり仲良くなれなかった気がします。
その時を思い出すとラッキーごめんねと言っています(笑)
私は小学生になり、ラッキーとの生活も慣れてきた頃、
東日本大震災で実家が津波の被害に遭いました。

昼間、家に誰もいなかった事で家族全員がラッキーを心配していました。
しかし、波が大きくて家に近づくことさえ出来ませんでした。
波が引いた翌日、家族全員で家へ向かうと、押入れの中の隅っこで津波から逃れてるラッキーを見つけました。
ラッキーはわたしたちを見るとたくさん鳴きました。

お気に入りの出窓で日向ぼっこするラッキー

窓ガラスや玄関は壊れ、雪も降り、ものすごく寒かった昨夜、よく頑張って耐えてくれたとみんなで安心して抱き合ったことを覚えています。
その後、引っ越しをしていつもの日常が戻ってきました。
そして私が新社会人になった今年の春、どうしてもラッキーと離れたくなくて一緒に宮城県から上京してきました。
私は今ラッキーのおかげで将来なりたかった動物看護師として働いています。幼い頃から猫と暮らしてきたおかげで猫が嫌がる行動や音、好きな触られ方など学んだ事が仕事にも役立っています。いくら動物が好きでも悲しく泣きたくなる時はあります。ですが、家に帰るとラッキーが鳴いて玄関までお迎えに来てくれるので仕事の疲れも吹き飛び、寂しくもありません。それくらいラッキーは私の心の支えになっているのです。思い返すと私の高校受験の時、従兄弟が生まれた時、親戚が結婚した時、大きい会場でペットのお祭りに参加した時、同居猫とお別れをした時、ラッキーもたくさんの人や動物に出会い、いろんな経験をしてきました。人が大好きでまだまだ元気に遊び、ご飯になると目の色が変わって昔と変わらずたくさん食べるラッキーが大好きです。ラッキーも私と同じように思ってくれていたらいいな。

いとこのお兄ちゃんと遊ぶラッキー

あの時ラッキーを保護した事、津波から頑張って逃げてくれた事、私もラッキーも大きな病気もなく過ごせている事、私が憧れの東京で動物看護師として働けている事、全てがラッキーな出来事の連続であり、私はラッキーと一緒に今生活できています。特別していることはありませんが休みの日はラッキーとゆっくり過ごすことでお互いストレス発散になっているのではと思います。そんなラッキーにはまだまだ元気に健康で長生きしてもらえるよう私も頑張ります。ラッキーこれからもよろしくね!