シニアペットと暮らして

共に生きる

ひめちゃん・16歳
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著者/中野 愛美

生後2ヶ月の時に陸上競技場でみて引き取った子猫、それがひめ。
おてんば娘で毎日毎日喧嘩ばかり。細かい傷が絶えることなくあり、地元では女王と呼ばれてました。でも大きな病気になることもなくすくすくと元気に成長していきました。

10歳のとき

しかし、忘れもしない去年の暮れ、後数ヶ月で16歳を迎えようとした時に下顎に硬いものを発見し直ぐに病院にいきました。最初は骨肉腫と診断されたのですが、レントゲンと触診だけで病理検査もせずにの診断なので違う病気の可能性もあると思い今通院してる病院に行きました。その病院で直ぐに病理検査をしてもらった結果、扁平上皮癌と診断されました。以前、扁平上皮癌は手術が難しく長く生きれないと読んだのを思い出し頭が真っ白になりました。
でも、先生は迷わず「手術しましょう!下顎は半分失うけど完全に取り覗ければ生きれるかも知らない」と。直ぐにお願いしました。

15歳 退院日

何故なら、その先生は腫瘍専門の先生だから。この動物病院なら、ひめを助けてくれるって思いました。でも血液検査の数値の関係で何回も手術が延期になりました。3回目の延期を決断しようとした時に院長先生が「いける!」「これより悪い数値でも大丈夫だったし、どんどん伸ばしてくと癌もどんどん大きくなる」と言って背中を押していただき手術をすることが出来ました。長い手術でした。連絡を待ってる時もソワソワと落ち着かなく祈るばかりでした。そして無事終えることができ、あの時の安心した気持ちは今もしっかり覚えてます。癌により下顎を半分失ったので胃にチューブを入れて流動食生活がスタートしました。最初は苦戦し、そして一日に何回もやらないとなので大変だったけど家族みんなで協力して手探り状態で始めました。

15歳 退院日

今では各々に役割分担ができ、みんなが自分が出来ることをやっていて、流動食も慣れたてきました。ひめは、沢山の人に愛されてて退院後にお見舞いに来てくれたり、頻繁におやつを持ってきてくれる方もいます。病院でも、先生はじめ沢山の看護師さんに声をかけてもらい嫌いな病院通いも今ではスムーズにできてます。今回の癌を通して、ひめが沢山の人に愛されてること、私たち家族にとってかけがえのない家族だと言うことを再確認できました。ひめが小さい時に兄弟と親を早くに亡くしているので家族がひめを守ってくれてるのかなって思います。
これから闘病生活していく中で大変な事は沢山あると思います。でも、一つ一つ家族みんなで乗り越えていき、ひめを支えてあげたいと思います。そして、助けてもらった命をしっかり大事にしていき1日でも長く一緒に過ごしたいです。
ひめ生きててくれて、ありがとう。これからも沢山思い出作ろうね。そして、あなたは沢山の人に支えられて愛されてることを忘れないでね。

16歳 誕生日